闘病生活……その(21)
四匹の子猫は、とても同じ母親から生まれたとは思えないくらい、個性的でした。 氏より育ちとは言うけれど、やっぱり生まれ持った性格ってあるんだなあ、と思わされました。 一番活発で、人懐っこく、何にでも好奇心旺盛な子は、茶色と白の縞模様で、鼻が白いのでハナジロという安直な名前を付けられました。 ハナジロと性格も、模様も似ているけど、少しだけ大人しめな子は、鼻が茶色いので、ハナチャと、これまた安易に命名されてしまいました。 でも、残る二人は、少々問題児でした。 ※ で、目が合っちゃったんですよ。 さすがにしょぼくれて、うなだれている二人が、ふと目を上げたときに。 二人の顔に、怪訝そうな表情が浮かびました。 いわゆる、狐につままれたような顔、って、ああいうのを言うんでしょうね。 (゚д゚ )ポカーン としています。 なんで、「現代社会」の先生がいるんだよ? なんで、担任がいないんだよ? (・_.)? そう、そうなんですよ。 本来、停学などの処分の申し渡しには、担任が立ち会います。 そんなことは、彼らも先輩に聞いたり、自分も指導されたことがあったりで知っています。 で、彼らの頭の中では、今でも担任は後藤香織なんですね。 だって、まだHRで担任交代の挨拶もしていないんですもの。(,,-д-)=3ハァ 訳が分かんない、という顔をしていても当然なんです。 ここで、すみません、ちょっと寄り道をします。 今、上に停学と書きました。まあ、一般的には、このほうが通りがいいと思ったからです。 でも、間違えないでください。 今の日本の高校で、停学や、退学などの処分を行うところは、まずありません。 少なくとも、豚猫は、そういう高校を一校も知りません。 なぜかと言いますと、“停学”や、“退学”は、“処罰”なんですね。だから、記録にしっかりと残ります。本来なら、履歴書を書くときに、処罰の欄にも書かなければいけません。 一生、付いて回るんです。 もちろん、学校に履歴に関する問い合わせが来たときも、きちんと書かなければなりません。 でも、それって、生徒が可哀想ですよね。 そこで、学校では、“特別指導”、という方便を使います。 つまり、停学は、特別指導による謹慎、とします。これは、指導ですから、処罰と違って記録に残りません。 謹慎には二種類あります。自宅で行う家庭謹慎と学校謹慎です。 学校謹慎というのは、自宅に、責任を持って生徒を監督できる親族がいない場合に行うものです。まあ、特別措置です。 退学は、自発的な意志による、進路変更、ということにします。他の学校に行こうが、家事手伝いをしようが、フリーターになろうが、あくまでも本人の意志による進路変更なんだ、という建前を取るんですね。 こうすると、あら不思議。停学になろうが、退学になろうが、生徒は、経歴的には真っ白でいられるんです。 でも、まあ、一々、特別指導による謹慎、なんて書くのも面倒なので、停学、退学という馴染みのある言葉を使います。 閑話休題(あだしごとは、さておきつ) で、まあ、豚猫としても、即席の説教をぶたなければいけないことになります。 「こら、この大馬鹿者ども!」 豚猫、腹に力を入れて怒鳴ります。 はっきり言って、豚猫、合唱で鍛えて、声も大きいので、怒ると迫力があるそうです。 太ってるし。(;^_^A あせあせ 銀山高校(仮名)の、相棒の先生が、いつも言ってました。 「普段穏やかな豚猫氏が怒ると、俺もしょんべんちびりそうになる」って。 「今度、これからは、俺がお前たちの担任になるんだ!」 ここで、くだんの二人の生徒、また(゚Д゚)ハァ? になります。 またしても狐に、つままれたような顔をします。 だって、彼らだって知ってます。 普通、担任は持ち上がるんです。元の担任が学校にいるのに、担任が替わるなんて聞いたことがないはずです。 彼らの、ただでさえ少ない脳の容量をオーバーした出来事には、違いありません。 理解できないのも、納得できないのも、無理もないんです。 「いいか、これからは、俺がお前たちの担任なんだ!」 豚猫、さらに腹に力を入れて、虚しく力説します。 でも、二人は困惑したような顔をしています。 分かってんのかな? 分っかねんだろうなあー。(;´Д`)トホホ ブログランキングになんか登録しちゃいました。ご用とお急ぎでない方は、ここの バナーを、ポチッとな、とクリックしていただけると嬉しいです。<(_ _)>ヒトツ ヨロシュウ ↓ EXCITE以外の方でコメントを残したい方はパスワード欄に適当なパスワードを入力してください。
by butanekosama
| 2006-02-03 11:45
| 闘病記
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